クリニック便り

2026年9月号

みなさん こんにちは! いかがお過ごしでしょうか。9月になりようやく暑さも 少し和らぎ始めたように思います。今年の夏は全国で大雨のニュースばかりでした。私は毎朝 長男を歩いて駅に送るのですが、たいてい傘を使っていました。傘を差しても駅の往復で朝から全身ずぶぬれになってしまう日もありました。こんなに傘ばかり持った夏は記憶にないので梅雨が8月になったのではと思ってします。季節の変化が極端になっています。みなさん どうぞお体をご自愛ください。

季節の健康コラム

秋の抜け毛は
実は「動物の衣替え」だった!

「秋になると抜け毛が増えて心配…」という方はいませんか? 実はこれ、多くが自然な現象なのです。犬や猫が季節ごとに毛を生え替えるように、私たち人間にも、わずかながら似たリズムが残っていると考えられています。さらに、夏の強い紫外線を浴びた頭皮や髪は、少しお疲れ気味です。そのダメージが、秋の抜け毛として現れることもあります。

大切なのは、あわてないこと。抜けた分は、また生えてきます。まずは、シャンプーで頭皮の汚れをやさしく洗い流し、指の腹でくるくるとマッサージをして、血のめぐりを良くしてあげましょう。そして、髪の材料となるたんぱく質やビタミンを、食事からしっかりとることも大切です。

一時的な抜け毛は、体が季節に合わせている証です。あまり気に病まず、秋の実りを楽しみながら、健やかな髪を育てていきましょう。

歯とお口のトリビア

お口の中は小さな森
1000種類級の細菌が暮らす世界

お口の中は、実は「小さな細菌の森」のような世界が広がっています。歯、舌、歯ぐきのすき間など、場所によって暮らしやすい細菌が少しずつ違います。

研究では、口の中には約1000種類の細菌がいるといわれ、酸を出してむし歯にするものもあれば、外から来た細菌が増えすぎないよう助けるものもあります。

つまり、細菌は全部が悪者ではなく、大切なのは 【バランス】 です。甘い物が続いたり、唾液量が減ってドライマウスになってしまったり、みがき残しが残っていたりすると、この森の勢力図が変わります。

人によって森の顔も違いますし、また、小さな習慣で森は少しずつ変わります。毎日の歯みがきは、細菌をゼロにする作業ではなく、細菌の森を整えるやさしいお手入れなのです。

敬老の日に見直そう!

お口のちょっとした衰えが
全身の健康を左右する

最近、食事のときにむせることが増えていませんか? あるいは、ご家族の滑舌が少し落ちてきたと感じることはないでしょうか? こうした小さな変化は、お口の衰え「オーラルフレイル」のサインかもしれません。

●「オーラルフレイル」ってなに?

オーラルフレイルとは、噛む・飲み込む・話すといったお口の働きが、少しずつ弱っていく状態のことです。「年のせいだから仕方ない」と見過ごされがちですが、実はここに落とし穴があります。

●お口の元気が全身の健康を左右する

お口の働きが弱ると、硬いものを避けて軟らかいものばかり食べるようになります。すると、噛む回数が減るため、お口の筋肉はさらに衰えていきます。こういった悪循環が進むと、食べられるものが次第に減って栄養がかたより、全身の筋力・体力の低下にもつながっていくのです。つまり、お口の元気は 「全身の元気の入り口」 と言えます。

●こんなサインに気をつけて

次のようなサインに注目してみてください。
・硬いお肉やせんべいが食べにくくなった
・お茶や汁物でむせる
・滑舌が悪くなった
・口が乾きやすい

このようなサインは、高齢者ご本人では気づきにくいことがあります。ご家族が食事の様子をさりげなく見守り、「以前と少し違うな」と感じる変化を見つけてあげることが、お口の機能低下の早期発見につながります。

●今日からできるお口のケア

大切なのは、毎日の生活の中で噛む力・飲み込む力を保つことです。まず、食事は一口ごとにゆっくり、よく噛むことを意識しましょう。噛む回数が増えると、お口の筋肉が鍛えられ、唾液もたくさん出て、むし歯や口臭の予防にもなります。

また、「あいうえお」と口を大きく動かして発音したり、ほおや舌を動かす簡単な体操を毎日続けるのも効果的です。声を出して歌ったり、家族とおしゃべりを楽しんだりすることも、立派なお口の体操になります。

●歯が痛くなくても歯科検診へ

そして忘れてはいけないのが、定期的な歯科検診の受診です。歯が痛くなくても、お口の状態をプロの目で確認してもらうことが、早期発見の何よりの近道です。

敬老の日は、ご家族みんなでお口の元気を見直す良い機会です。小さなサインに早めに気づくことが、いつまでも「おいしく食べて、楽しく話せる」毎日を守る第一歩になります。

歯にいいレシピ

根菜と鮭のシャキシャキカミカミ炒め

 

栄養価(1人分)
●エネルギー・・・・・・・・・・215kcal
●カルシウム・・・・・・・・・・・・・45mg
●ビタミンD・・・・・・・・・・・・4.8μg

材料(2人分)
・生鮭・・・・・・・・・・・・・・・・・・2切れ
・塩(下処理用)・・・・・・小さじ1/4
・蓮根・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100g
・ごぼう・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・80g
・水(蒸し用)・・・・・・・・・・・大さじ2
・ごま油・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ1
・白いりごま・・・・・・・・・・・・・・・・少々
・(a)醤油・・・・・・・・・・・・・・大さじ1
・(a)みりん・・・・・・・・・・・・・大さじ1
・(a)酒・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ1
※(a)はあらかじめ混ぜ合わせておく

作り方
①:鮭は一口大に切り、塩を全体に振って5分ほど置き、水分をしっかりふき取る。蓮根とごぼうは皮をむき、少し大きめの乱切りにして、5分ほど水にさらし、ザルに上げて水気をよく切る。
②:フライパンにごま油を中火で熱し、鮭を両面こんがりと焼き色がつくまで焼いたら、一度お皿に取り出す。
③:同じフライパンに蓮根とごぼうを入れ、中火で1分ほど炒めて全体に油をなじませます。水を回し入れ、すぐにフタをして弱中火で3〜4分蒸し焼きにします。
④:フタを外し、水分が飛んだら鮭をフライパンに戻し入れます。(a)を加え、鮭が崩れないように優しく中火〜強火で全体に手早く絡めます。汁気がなくなったら器に盛り、白いりごまを振ります。

ワンポイント!
蓮根やごぼうを大きめにカットすることで、食事の際の噛む回数が自然と増えるように工夫しています。よく噛むことは、唾液の分泌を促し、むし歯予防に繋がります。

また、旬の鮭には歯の土台を強くするビタミンDが豊富に含まれており、カルシウムの吸収を効率よく助けてくれます。