クリニック便り

歯周病と骨粗しょう症一緒に治療を!

みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。まだ日中は暑いですが、夕方に気温の落ち着きを感じ、秋の訪れを感じるようになりました。今年は本当に大変な暑さでした。ここまでの長期的な暑さを相模原市で感じたことは過去に覚えがありません。夏が暑い年は冬が寒くなると聞きます。とすれば今年の寒さは過去に経験したことのないものになるのでしょうか。先の心配をしていてもしょうがないので、しばしの間、ようやく来てくれた秋を楽しもうと思っています。

 

世界おもしろ事情

世界の敬老の日

9月18日は敬老の日。日本ではおじいちゃんやおばあちゃんに感謝の気持ちを伝えますが、世界にも同じような日があるようです。
 

祖父母の日(イタリア)

10月2日の祖父母の日は、法律で「祖父母や高齢者をねぎらいましょう」と定められている日です。ただし、日本とちがい祝日ではないようです。
 

祖母の日・祖父の日(ポーランド)

1月21日が祖母の日、1月22日が祖父の日と、別々に制定されています。日本と同じくプレゼントを贈るなどして、日頃の感謝の気持ちを伝えます。
 

シニアシチズンデー(パラオ)

パラオでは5月5日のシニアシチズンデーが敬老の日にあたります。家族だけでなく国全体で、若い世代と交流しながらにぎやかにお祝いをします。

 

 

歯にまつわる豆ちしき

動物はむし歯にならない?

動物はむし歯にならないのでしょうか?みなさんはどう思われますか?まず、野生動物はむし歯になりません。まれに、硬いものを噛んだり力を入れすぎたりして牙にひびが入り、そこからむし歯になることはあります。一方、ペットとして飼われている動物はむし歯になることがあります。これは、人間に与えられたエサが原因であることが多いでしょう。

ちなみに、むし歯になった野生動物は、うまくエサが食べられず寿命が短くなり、そのまま死んでしまうことが多くあります。一方、私たち人間や飼われているペットたちは、日々の歯みがきや治療でむし歯を予防することが可能です。そのためには定期健診で早期にむし歯を発見することが大切です。

 

歯周病と骨粗しょう症一緒に治療を!

歯周病菌は、動脈硬化や肺炎など全身疾患を引き起こしますが、その中に骨粗しょう症も含まれるのをご存じでしょうか?今回は、歯周病と骨粗しょう症の関係についてお話します。

歯周病とは?


歯周病とは、歯周病菌に感染することで歯ぐきなどに炎症が起こる病気です。放置していると歯を支える骨が少しずつ溶け、歯が抜け落ちてしまいます。さらに口の中だけでなく、菌は歯ぐきの毛細血管を通って全身へと広がっていきます。そして炎症を引き起こし、その炎症を悪化させる毒素を放出して、さまざまな全身疾患を招きます。

 

骨粗しょう症とは?


骨粗しょう症とは、骨の強度が低下して骨折しやすくなる骨の病気です。本来の骨は、古い骨を吸収して新しい骨をつくる骨代謝を行うことで強度を保っています。しかし、骨形成よりも吸収する量の方が多くなると骨粗しょう症になるのです。高齢になるほど骨粗しょう症のリスクが高まりますが、さらに閉経後の女性は女性ホルモン(エストロゲン)の減少によって骨密度が急激に低下するため、特に注意が必要です。

 

歯周病と骨粗しょう症の関係

歯周病と骨粗しょう症の関係は1960年代から注目され始め、さまざまな研究がおこなわれています。中でも愛知学院大学短期大学部の稲垣幸司教授らの調査によると、次のようなことがわかってきたそうです。

●閉経後の女性で骨粗しょう症の方は、そうでない人に比べて歯周病が進行している傾向がある

●中指の骨密度が低下している方ほど、残っている歯の本数が20本未満である割合が高い

●閉経によってエストロゲンの分泌が減少すると、骨粗しょう症に加えて歯周ポケット内でも炎症を引き起こす物質が増え、歯ぐきなどの炎症が進行しやすい

重度の歯周病になると歯を支える骨が溶けてしまいますが、骨粗しょう症の場合も歯を支える骨が弱くなり、歯を失うリスクが高くなるといわれています。さらに、歯周病を治療したところ骨粗しょう症の進行が改善したという報告もあります。

歯周病で歯を失う割合が高くなる60代は、骨粗しょう症の患者さんも増える時期です。まずはそれぞれの検査を受けて、どのような状態なのかを把握しましょう。治療は同時に行うことが有効です!

歯にいいレシピ

さばと水菜のサンド

材料(2人分)
・さば切り身・・・・・・・・・・・60g×2切
・塩・・・・・・・・・・・・・・・・・・小さじ1/4
・片栗粉・・・・・・・・・・・大さじ1と1/3
・バゲット・・・・・・・・・・・・・70g×2個
・さつまいも・・・・・・・・・・・・・・・・60g
・水菜・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20g
・マーガリン・・・・・・・・・・・・・・・・・10g
・マヨネーズ・・・・・・・・・・・・・・・・・10g
・バルサミコ酢・・・・・・・・・・・・・・・・1g
・サラダ油・・・・・・・・・・・・・・・・・適量

栄養価(1人分)
●エネルギー・・・・・・・ 515kcal
●カルシウム・・・・・・・ 52mg

作り方
①:さばを食べやすい大きさに切り、表面に塩をふって10分ほど置いたら骨を取り除く。水気をペーパータオルで拭き、片栗粉をまぶす。
②:さつまいもは2mmほどの厚さにスライスする。水菜は根元を切り落として、4cmほどの長さに切る。
③:170℃の油でさつまいもを揚げる。次に①を揚げ、表面がきつね色になったら引き上げて油を切る。
④:バケットの横に深く切れ目を入れ、中にマーガリンを塗る。マヨネーズ、さつまいも、さばの順に入れていき、最後にバルサミコ酢をふる。

ワンポイント!
さばにはカルシウムとビタミンD、水菜にはカルシウムが多く含まれています。さつまいもにはカルシウムや多くの食物繊維が含まれており、皮ごと調理することで効率よく体に取り込めるでしょう。バゲットは歯ごたえがあるので、咀嚼の回数が増え唾液の分泌が促進されます。